企画展 追記
鉄と沖縄。
鉄色鉄肌展 テツイロテツハダ 終了しました。
鉄彫刻家イマオカ ヒデノリ
hidenori imaoka
2020 1/30 THU ― 2/24 MON
補 記
鉄と沖縄。改 2023年1月
表面の71%が水の地球は、水の惑星と云われていますが、
重量はわずか0.02%しかありません。
鉄は34.6%、地球の1/3が鉄であることから地球は、鉄の惑星でもあります。。
ビッグバンにより生まれたこの宇宙は、最も安定した鉄になろうとしている。
宇宙は鉄をつくる為に存在しているとある学者が論じています。
このお話は、機会をつくって解説したいと思っています。
宇宙から絶え間なく降り注ぐ有害な物質から、地球上の生命を守ってくれているのは、
鉄が生み出す磁場であると云われています。それには太陽と海が密接に関わり、
生命を育む環境とつくり、僕たち生命が進化し続けているのです。
やがて、人類は鉄をつくることを発見しました。ヒッタイト人たちです。
鉄は、狩猟、農耕に革命的な発展を起こし、武器に使われるようになると
鉄を制するは、国家を制する。とされ、
過去の歴史では、この鉄の技術が戦の勝敗に大きく関わり、
農耕の生産性が高まり、掘削技術も向上することで、国家に多大な富をもたらしました。
僕の好きな沖縄も、鉄と深い関わりを持っています。
三山統一を果たした尚巴志は、自らの大切な刀を売ってまでも鉄を買い、農機具をつくり、
生産性を高め、先ずは、庶民の暮らしを豊かにしたと云われています。
その結果、信頼と財力を高め、武力向上し、琉球王朝時代を築いたとされいます。
そして、太陽と海との関わりも深く、三山時代の中山・英祖王は、太陽の子(てだこ)と呼ばれていたこともあり、太陽神信仰が根付いていきます。島で生きる人々にとって、海は命そのものであり、太陽と海を尊い、敬い、崇める、そんな島の文化が今も引き継がれています。
僕は、その文化や暮らしに、鉄と向き合う覚悟を抱き、訪沖するたびに惹かれていきました。
鉄と太陽と海。鉄色と鉄肌。
僕が鉄の色を求めて、沖縄へ引き寄せられたのは、必然だったんだと思います。
今、彫刻や造形の表現と共に、琉球・沖縄料理にある「鉄」をも探求しはじめました。
鉄彫刻家/調理師 今岡 秀則